中村大輔

火口のふたりの中村大輔のレビュー・感想・評価

火口のふたり(2019年製作の映画)
3.9
学生くらいの頃は、誰しもセックスに溺れる時期は必ずあるだろう。「花腐し」の栩谷の台詞の中で、好きだからやりたいのか、やりたいから好きなのかわからないというのがあるが、20歳そこそこの子たちは、カラダと気持ちなんて分けて考えられないし、考えようともしない。
この二人は、さらにいとこ同士という背徳感もあり、深みに嵌っていたようだ。
それが、何年も年を経て、他の男との結婚直前に再燃してしまう。直子は自分へのケジメだったのか、気持ちの整理だったのか、あるいは自分を試したかったのか。
健太は刹那的にしか生きられず、セックスはこんなに気持ちいいってことを思い出したよ、なんていう。
すごいなと思ったのは、瀧内公美の演技かな。体当たりとか、脱ぎっぷりみたいなところで評価されているけど、そこじゃない。
昔愛した男と、また深い関係に戻ったときのいやらしいほどの艶かしさを見せつけていることだ。
柄本とマジにできてんじゃないか?と疑ってしまう。
何しろ濡れ場6割くらいの作品だが、単純にエロではなかった。
ラストの展開は、ちょっとアレっ?てなったけどね。
★そうそう、他のレビューにもあるけど、アマプラのボカシはいけないな。ネトフリは変なボカシはないので、皆さんネトフリで観ましょう!
中村大輔

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