記憶喪失になって歌えなくなったトップ歌手リラに、熱烈なファンで物真似のうまいヴィオレッタが歌の手ほどきをする。本人と影のような存在でベルイマンの『ペルソナ』を思い出したが、まったく違った。ミステリー仕立てで、ラストに感動したのに、違和感を覚え最初に戻って観たら、さらに混乱。お手上げです。たぶん何度観てもトリックわからないなあ。凄いとしか言葉が見つからない。時系列と人物が錯綜していて、誰かが嘘をついていないと成り立たない。時系列の最初はどこなんだろう。
コメント欄に謎解き2パターン書きましたが、観たことのある方、よろしければコメントいただけるとうれしいです。2つ目の解釈の方が理にかなうかと思っています。
内容理解できなかったのはともあれ😂、映像がスタイリッシュで、写真集みたい。
白いディップがニンジンで赤く染まっていく。
闇の中の白い波頭。
フェイドアウト、フェイドイン、影から闇へ、闇から影への見事な陰影。
スペインのアンダルシアの光と影。
音楽のセンスもよくて、不穏を表す音楽がこんなに豊富で心地よいなんて。
カメラがゆっくり動き、人物の苦悩をえぐりだしていく。
鏡の中のぼやけた顔が少女のような輪郭のない顔になっていくシーンが虚ろで脱け殻のようで哀しかった。
この監督日本贔屓とききましたが、なぜだか少女マンガのくらもちふさこのステージものの作品いくつかを彷彿させました。