荒井文助

シークレット・ヴォイスの荒井文助のネタバレレビュー・内容・結末

シークレット・ヴォイス(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

マジカルガールもそうですが、先が読めない作品を創る変態ですね。

あえて具体的な説明をしない。会話も切り
肝心な部分に触れない。
カメラもあえて向けない。顔も切り
肝心な部分を明かさない。

何を見せて何を見せないのかを凄く計算されてると思います。

登場人物もあえてほぼ誰一人感情移入出来ない人物や計算された人物にしてる為、何をするかもわからない。
身近な生活とは皆無なだけに次の展開もわからない。

最後まで観てもわからないって素晴らしいよね 笑

合う合わないがはっきりする映画なので20分間観てはまらなければ、最後まで観てもはまらないと思います。

話しの内容に入ります。

国民的な人気歌手リラを崇拝していてバーで働く母親。ヴィオレタはまさに全てを信じる者で純粋。天使を描いてたんだと思います。
その母親の娘。マルタはまさに全てを信じない者で不純。悪魔を描いてたんだと思います。

最初この娘マルタを見た時、どうしてこんなにイカれてるのかと思った人も多いと思います。

ただ最後まで観た人なら説明は一切されませんが、この娘マルタの異常な性格にもあえての性格と捕らえた人も多かったんじゃないかなとも思います。

この母親と娘の過去にもしかしたら何かあったかも知れませんが、そこの模索は置いときましょう 笑

中盤に入ります。娘マルタはある事から首を切ろうとする場面がありますが、母親ヴィオレタの表情は、能面のように動かず沈黙を破った最後の言葉は

'やればいい'

これは母親ヴィオレタが娘マルタも信じてるからこそ純粋からだったこその一言だと思っています。

ここで国民的な人気歌手リラについて。
ヴィオレタが崇拝している人物ですね。ここら辺省きます。

とりあえずヴィオレタとリラはある事から知り合いになり仲良くなりました。やったねヴィオレタ!

ただ最後にリラから衝撃の告白をうけます。
その告白により唯一無二の存在だったリオは◯◯のコピーにすぎなかったと知ります。

彼女もまさに娘マルタとは異なりますが、純粋を装った不純な者です。
それによりヴィオレタは今までの人生や存在意義を疑います。

鏡をみた場面で顔にもやがあり写らない場面がありますが、それはもうリオも自分もなくなるという解釈も出来ます。

娘マルタの死をカメラに映した場面は、リオと私はもう消えたというメッセージ。娘マルタと今の私は同じだと伝えたかったのかも知れません。

ドラゴンボールできんとうんに乗れるのは純粋だからで純粋がなくなった今、、、
そこで何を見せるのか見せないのか。

それが娘マルタの死。鏡のもや。
なんだと思います。天使から悪魔へ

自分が自分でなくなる前に。リオはリオのままで。私はリオ。私がリオ。はい

とりあえず面白いです!
音楽もまた癖になりますよね。今話題のビリーアイリッシュっぽい。こんな暗い場面で!?こんな明るい場面で

変態だから仕方ない。またこの人の作品は観たいな

そんな感じです😄
荒井文助

荒井文助