2020.101作目。
うーん、難しい。推しとファンの話かと思えば、母娘の話だったというような。でもそれだけでもなく、模倣と憧れの話か。
リラ・カッセンに憧れていたのは、リラもなのかな。
なんにせよ、自分であれ他人であれ命を材料に会話を推し進めようとするのは脅迫だよなぁと思う。ヴィオレッタの精神がぶっ壊れても致し方ないとは思う。
うううううん、ラストは「憧れに身を投じることでしかその存在を終わらせられなかった」ってことなのかな。だとするとあれはリラだったのか、ヴィオレッタだったのか。
個人的にはヴィオレッタだと思うけどね、船をうまく作れなかったリラはそれを救えず、血塗れの部屋で憧れから貰った服に身を包み、波に沈む。なんとまぁミステリアスな。
色々伏線もあるし面白いけど、好きなことをして引き伸ばした感が強かったかな……。歌手だから当然だけど歌のシーンが長い印象。でもカメラワークの長回しは好きです。
冒頭のシーンはラストに繋がるのかな。必死に心臓マッサージしていたのはリラなのか。それがリラになると思ったから、ヴィオレッタはああしたのに、やっぱりリラはリラ・カッセンを殺し切れなかったのかと、母娘のしがらみを感じたよな。