爆裂BOX

ラビッドの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ラビッド(2019年製作の映画)
3.8
有名ファッションデザイナーを目指すローズはバイク事故にあい顔に重傷を負う。彼女は無認可の細胞移植を受けるがそれ以来悪夢に悩まされ…というストーリー。
デヴィッド・クローネンバーグの初期作をソスカ姉妹がリメイク。オリジナルはだいぶ前に見て記憶もおぼろげですが、オリジナルでは最初のバイク事故彼氏とツーリング中に一緒に事故ってましたが、本作では主人公一人での事故になってますね。
主人公のローズは有名ファッションデザイナーに憧れながらも芽が出ず
自分に自信もなく、地味なメガネ女子でしたが、事故にあって顔に重傷を負い、バロウズ博士の提唱する無認可の細胞移植を受けてから別人のように派手めな美人になっていきます。また、デザイナーとしても才能あふれて評価されていくんですね。ただ、それと並行して男を誘って血を吸う悪夢を見るように。そして襲われた男達も凶暴化して次々と人を襲い被害が拡大していきます。オリジナルと比べるとパニック拡大の描写は地味かなぁと思いましたね。終盤のファッションショーが地獄絵図と化していく様は中々楽しいですが。里親の子でローズと姉妹同然に育ったモデルの子はちょっと空気読めない所あるけどいい子だっただけにあの最後は可哀想でした。
オリジナルでは腋に出来た割れ目からペ〇ス状の触手が出て吸血しますが、今作では普通に噛みついたりして吸血してたのであの設定はないのかなと思いましたが、終盤で腋から触手出てましたね。オリジナルよりも長かった気が。この触手で吸血された感染者がエライ姿になるのも面白いですね。後、サンタ姿の感染者が警官に射殺されるシーンもオリジナルへのオマージュかな。
ゴア描写はほとんどなかったですね。主人公の事故で損傷した顔は中々グロいですが。
ラストの展開はオリジナルとは全く違う展開ですが、不死になったが故の絶望的な感じは悪くないと思いました。まあでも、オリジナルのあの寒々としたラストの方が好きですが。
クローネンバーグファンには色々言いたいところあるかと思いますが、個人的にはそんなに悪くなかった気がします。