このレビューはネタバレを含みます
事故をきっかけに亡くなった精神疾患持ちの姉に乗り移られ、人生が狂いだすという話。
冒頭から暗澹としていて北欧サスペンスを彷彿とさせた。
主人公がピアニストを目指して毎日ピアノを練習しているところにタイトルへのヒントがある。
殺人があった家に住み続けるという設定は無理があるが、豪勢な屋敷であるにかかわらず敷地の真裏には工場があり、一家の栄華が過去のものであり、忘れ去られた土地であることが分かる。
正当ホラーを期待する人には肩透かしかもしれない。
個人的には肝心のシーンまでまんまと盛大なミスリードに乗せられた為、”usual suspects”のようなどんでん返しを味わうことができた。
主人公が主人公でなかったというオチは悪くない。
タイトルだが、ドイツ語でfour handsを意味する言葉(die Vierhändige) はduet、連弾を意味する。
2人の運命が一心同体、二人三脚であることを暗喩していると思われる。