真っ黒こげ太郎

バトル・ドローンの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

バトル・ドローン(2018年製作の映画)
4.2
”最強傭兵部隊 VS 殺人機械兵団”!!!

これだけで内容を語れちゃうんだからアクション映画って本当にいいもんですね。w



元海兵隊員のヴィンセント・レイカーが率いる、荒くれ傭兵部隊。
武器商人の男が、彼らに依頼を出す。

何でもウクライナ共和国のチェルノブイリ発電所に保管されている武器を、共和国の反政府勢力に引き渡してほしいとの事。
傭兵達が武器をネコババしないようにCIAの人々も同行し、現地へと向かう。
しかし、そのCIAの人々を、傭兵達はメッチャ怪しんでいた。

現地にたどり着いて任務を遂行しようとする傭兵部隊。
しかし、そこで傭兵部隊とCIAは何者かの襲撃を受ける!!!

彼らを待ち受けていのは、”遠隔操作で動く戦闘用ドローン”と銘打った、戦闘ロボット軍団だったのだ!!!
実は武器商人は実戦演習のターゲットとして傭兵部隊とCIAを利用してシミュレーションを行っていたのだ。
(CIA側も何も知らなかった。)
レイカー率いる傭兵達はロボット軍団に立ち向かうが…。



凄腕傭兵部隊が戦闘ロボット軍団と死闘を繰り広げる、SF・コマンド・アクション映画。
キャスト陣はマイケル・パレさんとルイス・マンディロアさんしか知らなかったんですが、「アルティメット・ディシジョン」でチェーン使いだったスタントマン俳優のダニエル(ダン)・サウスワースさんがまたしても格闘が得意な兵士役として出てました。


何となく、ドンパチ系アクションを見たい気分だったので、3月中にサービス終了する”GYAO!”で何となく評判悪くなさげな本作を鑑賞。
(正直終わったらTWA配給の配信スルー映画とかを見る手段が無くなってしまうので、どうしようかと悩んでいる。
真面目にアマプラとかに加入しようかな…。)


お話は単純明快で「依頼主にハメられた傭兵部隊が、依頼主が仕込んだ戦闘ロボット軍団とドンパチ!!」という、どシンプル極まりない内容。
何と言うか、80~90年代のビデオバブルな時代に出てたSFアクションを彷彿とさせて良いですね。w
「ユニバーサル・ソルジャー」とか「ネメシス(1992)」とか「オートマティック2033」とか「ターミナルフォース」とか、あの辺り思い出す感じがして。
(半分近くがオリヴィエ・グラナーさんが主演の映画じゃねーか!!w)

そんなこんなで、話は最小限に切り詰め、僅か25分位で戦闘突入して、後はずっと戦いっぱなしという潔い構成でよろしい。w
テンポはかなり良いし、無駄な話や横道に逸れたりせず戦闘オンリーで最後まで見せてくれる。

主人公を演じるルイス・マンディロアさんも、ダニエル・サウスワースさんが演じる傭兵シロウもカッコ良かった。
他の仲間も口達者な若い新人に、紅一点のスナイパー等、ベタな面子ではあるがキャラクターもそれなりにキャラが立ってて分かりやすいのも良い。
勿論みんなにきちんと戦闘シーンでの見せ場が用意されているので、アクションもしっかり楽しめる。

ロボット軍団はCGで描かれているが、黒づくめでマッシブな造形がカッコいいし、片腕に銃、もう片方の腕にブレードというベタすぎる武装もイカス。
頭を壊されただけでアッサリやられちゃったりはしますが、まぁそれでも銃弾の雨をもろともしなかったり、屈強な兵士達を力技でで追い詰めたりするので、少なくともジェシー・V・ジョンソン監督の「ラストソルジャー」のロボット兵士よりは強そうでした。w


本作のアクション演出に関してだが、これが物凄い勢いでスローモーション撮影を多用しまくっている。w
銃撃戦は勿論、爆発で吹っ飛ぶ場面やダニエル・サウスワースさんの肉弾アクション、挙句の果てには主人公が黒幕をぶん殴る場面にまでスローモーションを使ってる。w
(ぶん殴られた黒幕の顔が地味にウケる。w)

正直、最初の内は使いすぎてどうなんだとは思ったが、意外と見せ方は悪くなく、何だかんだで最後までドンパチを楽しめた。
何だかんだで役者はみんな動けてるし、ロボット側もそれなりにパワフルに暴れてくれるし、ダニエル・サウスワースさんの華麗な動きもしっかり拝めたし。



まぁ結局は、もっと落ち着いたカメラワークでキレのある激しい動きの方が見たかったんですけどね。
後予算の関係か、2か所ほどある爆破シーンがモロにCGだったのは残念でした。
これでしっかり火薬の爆破を入れて、肉弾戦とかのスローモーションをもっと抑えてたらもっと良くなったんじゃないかな。
今のままでも十分楽しめたんだから、少々勿体なかった。


まぁそれでも、アクションで押す展開はやっぱり楽しいし、ダニエル・サウスワースさんの雄姿も久しぶりに拝めたんで、B級のSF系ドンパチアクション映画としては十分楽しめました。
ショボかったりイマイチに感じる所はありますが、暇つぶしにはピッタリなので気楽にどうぞ。