ポチッとなあ

クーリエ:最高機密の運び屋のポチッとなあのレビュー・感想・評価

3.5
2020年公開。米露冷戦のさなか、イギリス人のセールスマンがロシアにマークされにくいという理由で、ロシア将校からの秘密情報を運ぶクーリエにスカウトされる。
スパイ映画にありがちな派手なシーンは一切なし。ずっと重苦しい灰色の世界で物語が進んでゆく。
主要な登場人物は、地味なイギリスのおっちゃんセールスマンと、ロシアのスパイ組織のエリート大佐。二人にとってはスパイ行為が発覚し、不幸な結末となったが、正しい情報が正しく届けば、大きな危機を回避することができるということだろうか。今のややこしい時代にも、国同士の表だけでなく裏チャンネルも正しく機能していてほしいと思った112分。
随分前の事だが、日本からヨーロッパに行く時、モスクワの空港経由便に乗った事がある。その際のモスクワ空港がこの映画の様に色が無く、話をしてもダメな雰囲気だったのを思い出した。
★気になって調べてみた★
・British European Airways・・・セールスマンがロンドン、モスクワ往復で利用していた航空会社。1946年から1974年まで運行。その後、現在のブリティッシュ・エアウェイになった。