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クーリエ:最高機密の運び屋のあのレビュー・感想・評価

5.0
冷戦下でのキューバ危機を回避したスパイの実話を元にした映画。
主人公のアメリカ側のウィンと、ソ連側でありながらもソ連のやり方に疑問を持ち、アメリカ側に機密情報を渡していたペンコフスキーを主軸として、核戦争が避けられた裏話を描いた映画。

初めは情報を渡す側と情報を受け取りアメリカ側渡す側としてのドライな関係だったがだんだんと友情が育まれ、最後には互いが互いを思い、辛い状況に耐え互いに命を賭けて守っていて涙が出た。冷戦下に敵国同士であろうが国を超えた熱い友情があったのだと知れた。2人の友情がとても良かった。

映画を見ながら調べるまでキューバ危機とは何かよく分かっていなかった。キューバが何かされた?程度にしか思っていなかった。
冷戦時代には核戦争へのカウントダウンがものすごく近かった、ということを高校時代に資料集の付録でみたが、こういう事だったのか…と理解した。

自分は日本史の教員免許しかもっていないが、改めて近現代史の教育に力を入れる必要性を感じた。今の教育現場では時間がなくなって最後に足早で近現代史をする、という事が多い。1番時間を割くべき場所は近現代史ではないのか。現在に続く各国の蟠りやこうした危機があった事を知らない人が多いのは現代の世界情勢を知る上で致命的である。「過去を学び、未来に活かす」これが歴史を学ぶ理由の一つであることを改めて思わされた。
また、自分自身の世界史においての知識不足を痛感した。世界史を選択できなかったから、は理由にならない。世界史を学んでいく。
あ