majiri

アメリカン・ミームのmajiriのレビュー・感想・評価

アメリカン・ミーム(2018年製作の映画)
1.1
ピエール瀧ってすごいと思うんですよ。
このドキュメンタリーを見て、こういうSNSで有名になった人たちって、とても自意識が強い感じがするじゃないですか。
この番組凄く嫌いです。
皆が人の人気を取ろうとしてなんでもやって金を稼ごうという魂胆。
そういうのは最悪です。
でもピエール瀧は自己主張が強くないのにとても印象的で、人柄も良さそうだった。
電気グルーヴって言うのは、卓球の性格的には子供で無茶だけど音楽的には素晴らしい部分と、瀧の結局ただ踊ってるだけで存在感があるって部分が混ざり合っていた。
ピエール瀧は元々あんなに俳優を目指してたわけではないし、なんとなく俳優の仕事が増えていって持ち上げられて、本人も、まぁ皆んなが喜んでくれるなら、みたいな感じでそれに乗っていったみたいな雰囲気にみえる。
このドキュメンタリーの自分はただ人気者になりたいという人たちとは違う魅力を持っている。
結局ドラッグを使ってたって事でいまはこういう状況だけど、このアメリカンミームの人たちみたいに、人々に忘れ去られることに恐怖を覚えたりはしてないだろう。
これはクソみたいな番組だけど、公共的かもしれない。この人たちもなんかの中毒だよ。
いまは戦争で殺しあったりしてはいないけれど、あたまのなかでは似たような事が起こり始めている。
アメリカのおっさんがパンツかぶって踊ってるとか、赤ちゃんDJは新しい市場だとか、ただ汚くてえげつなくて過度で人の興味を得られそうなあらゆる(ここでは言えないような)ことをしてる人がその過度な態度から人気者になる。金をたんまり稼ぐ。
その反対で、例えば大学の文系は不必要だからいらないからやめろ、理系だけにしろと圧力を、かける。
日本のコンビニの店員がやってたバイトテロと言われる行為も似たようなものだよ。
人気になれりゃなんでもいいし、それで金が稼げるんだからね。
まともがわからない。
でも唯一いいと思ったのはこの人たちが「ビジネス」という言葉を使うこと。これはビジネスの可視化した世界。ほんとは見えないところで企業がこういうことを沢山しているのだー

最後の、パリスヒルトンがバーチャルの世界へ逃避するオチは、まるでブラックミラーじゃないか。
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