方眼

ジェロニモの方眼のレビュー・感想・評価

ジェロニモ(1993年製作の映画)
3.7
1993年”Geronimo: An American Legend”。最後まで反乱したチリカワ族ジェロニモを護送する。ミリアスのプロットなんで、近代アメリカと未開文化の対峙、暴力による支配と反逆、勝者と敗者の共感が認められる。前半、囚人護送もの。名優多く画面もかっこいい。が、中盤から後半、反乱と追跡、対決となっていくなかで緊張感が持続しない。場面転換がアップで始まる画面作りと編集。この演出スタイルは、勧善懲悪型西部劇や刑事アクションなど、プロットがどうでも良くて場面のカッコよさ優先のシナリオだと効果的だが、本作のように史実をふまえて現実的に進行するお話の場合は向いてない。誰がどこでどう行動するか、場面転換でロングショットはあるが、もう少しミドルで説明がほしい。メキシコの賞金稼ぎとの対決も、決着にいたるロジック無し、アップと編集でのただの撃ち合い。結局、見どころは、アパッチと騎兵隊の1対1の対決で、馬を倒して弾除けにし一発で仕留めて足で馬を起こしそのまま騎乗するジェイソン・パトリックの見事な馬術だけ。ライ・クーダーはオーケストラ使って頑張っている。
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