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クラス・オブ・1999のくりふのレビュー・感想・評価

クラス・オブ・1999(1990年製作の映画)
3.5
【マッドマックス・ハイスクール】

これ公開時に、有楽町の大きなロードショー館でみた記憶があります。ただただ砂っぽいB級アクションなんですけどね。いい時代でした、たぶん。

前作『処刑教室』はみてませんが、きっとタイトル通りだと思います。本作は1990年に、1999年を予測して作られた、当時としては近未来SF。ツタヤで発見し、気になり再見したら、こんな爆笑作だったとは! と再発見。

とある高校で、校内暴力が行くとこまで行っちゃったもんで、ロボット先生、投入して押さえ込むも、ひえぇロボせん、キレたぁ! …て話。

何が笑えるってまず、校内暴力MAXなのに、登校拒否がゼロなんです。みんな律儀に武装して登校し、校門で武装解除して授業に出る。偉いじゃん。現代ニッポンからだと、このモチベーションが謎なんですが、不登校削減のための、大切なヒントが隠されている気がします、たぶん。

主人公ブラッドリー・グレッグ君は、ジャニ系で頼りない感じですが、ちゃんと自分のチームを持ち、メンバーから兄貴、と慕われています。ヤクザ映画みたいにムショ帰りで登場するも、そのまま、やっぱり登校です。

で、この登校風景が青春です。敵対チームとレッツ、マッドマックス2!!銃撃クラッシュ吹き出る血! 「フッ、あいつは遅刻だな」…カッケエ!(笑)

んでやっぱり、敵も味方も、血塗れでも学校行くんです…同じクラスだしね。

この辺りのアホらしさにハマれば、最後まで楽しく一気見できるでしょう。で、そんな暴力生徒…略して暴徒たちを、処刑教育するロボせんは3名。

はじめはメカニカルおしりペンペンなんかで和ませますが、そのうち、危険なブツが顔出します。ぐりぐり先生、ちゅど~ん先生、と出ますが、やはり注目はファイヤー先生ことパム・グリアさんでしょう。

「あなたを教育したいの」なんて熟女の魅力を炸裂させてますが、そのうちナイスなメタル・ボディまで文字通り、炸裂させてしまうのでした。終盤は常時ポロリでサービス満点、でもロボパイなので有難味はありません。

パムさん、惜しくも引退された日本の至宝・炎のヨーコさんと同じトコから、ファイヤーして欲しかったですが、諸般の事情でそうもいかぬようですね。

いいもの見せたげる、と暴徒一同の顔を一点に誘引した上でファイヤー!とかませば一網打尽で、兵法としても有効だと思うんですけどね。ダメかな。

ま、ファイヤー場所は梅でしたが、パムさんの魅力は松なのでよしとします。

ひょっとしたら、本作いちばんの冗談は、『時計じかけのオレンジ』で、結局更生しなかった、アレックスことマルコム・マクダウェルが、暴徒たちを更生させるべく奔走する、校長センセをやってるってことかも。マジメなんですけどね、説得力には著しく欠けておりました。

監督はシュワちゃん『コマンドー』のマーク・L・レスターさん。手堅くお安い展開で、ラストは予想通りほど良く無茶で、テキトーでした。

あ、あと、始業ベルがサイレンだったことが、心に残ったのでありました。

<2012.1.30記>
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