TAK44マグナム

クラス・オブ・1999のTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

クラス・オブ・1999(1990年製作の映画)
3.7
これは真剣に凄い映画ですよ!
ラリった時に考えついたような、とんでもない設定を真面目に映像化してしまったかのような、常識を超越したパワフルすぎる怪作中の怪作です!

温和な先生が不良から嫌がらせを受け続け、最後にはキレて不良どもを皆殺しにするという、これもとんでもなく罪作りな映画である「処刑教室」の続編となります。
監督は前作から引き続き「コマンドー」のマーク・L・レスターが担当。開き直ったかのように、地獄のような映画をモノにしておりますよ。

ストーリーは前作とは全然関係ありません。
ただ、舞台が学校であり、凶暴すぎる不良どもが登場し、先生の逆襲がクライマックスとなる・・・という部分が同じというだけです。
多少、地味目だった前作から大幅にスケールアップを果たしており、本作は何故かSF映画と相成りました!
どこがSFなのかというと、本作に登場する怒れる先生方(3人登場します)は、みんなロボットなんですな!
しかも、元が軍用に開発されたやつでして、ひとたびタガが外れてしまえば、開発者だろうが何だろうが皆殺し上等という、かなり頭のおかしいロボット先生だったりするんで、怒らすと最悪ってわけです。
生徒たちを懲らしめるために、「戦略」を用いて、とりあえず言うこときかない悪い子は殺してしまう事にしますよ!

ロボット先生のひとりはパム・グリアが演じておりまして、オッパイ(作り物!)を晒しながら、腕が火炎放射器になっていて、不良たちをミディアムレアに焼いてしまいます。
あとの2人は、それぞれ腕がマイクロミサイルとドリルになっていたりしますよ!物騒この上ない!

1999年、学校は手の付けられない無法地帯と化しておりまして、通学バスが装甲車というメチャクチャな設定です。
不良生徒がゴマンとおりまして、悪い事は全て学校内で行われている状態。みんな、マシンガンとかロケットランチャーで武装して、マッドマックスライクな改造車や改造バイクでブイブイいわせているんです。
校内には、二つの勢力が存在するんですが、平気で銃で撃ち合ったりして、「あいつら、ぶっ殺せ!」と叫びながら、ヒャッハー!!な戦争をおっぱじめる次第。
いくらなんでも警察が来ないのはどうなんだと思いますが、代わりにロボット先生たちがやってきます!

不良グループのリーダーがようやく先生が人間じゃないことに気づき、二大勢力は一時休戦して一緒にロボット先生を倒そうとします。
それまで殺し合っていたのに、簡単に同調する不良たちの軽薄さが、これまた素晴らしいじゃないですか!

ひとり、ふたりと、無敵のロボット先生も倒されちゃって、最後のひとりとなる体育の先生は、不良の反撃をうけて半身の機械が丸見えになっちゃうんですが、これがモロにターミネーターのパクリ!
ストップモーションアニメまで完コピしちゃって、ギシギシと迫ってくるロボット先生・・・・・・この辺りのSFXがかなりチャチで、一気に萎えますよ!

全体的に安っぽい映画なんですけど、何故か爆発シーンだけは気合がはいっていて、すごい迫力!
本格的にそこらじゅうを吹っ飛ばしています。
さすがは、信頼できる「コマンドー」の監督です。

これ、リメイクしませんかね?
こんなに無謀な映画も中々ありませんし、巧く作ったら、かなり面白くなりそうだと思うんですけどね。
ロボット先生役に、ジェイソン・ステイサムとミシェル・ロドリゲス、それにリーアム・ニーソンという布陣だったら、もう最強で最高なんですが!
監督は、ポール・ヴァーホーベン御大はいかかでしょうか?
容赦のないウルトラ・ヴァイオレンスな、身震いするほど下らなくて面白い映画が出来上がると確信しております!


テレビ放送、youtubeにて