まさなつ

王国(あるいはその家について)のまさなつのレビュー・感想・評価

3.9
いやはや、こういう作品でしたか!

濱口監督の「親密さ」を観た時の様なショック(印象は違うけど)。

役者対監督。一対一のタイマン勝負。そんな感じ^_^

いわゆる台本読みですかね、リハーサルというのかな。まさかそれで終わるとは^^; それも同じセリフのやり取りが何度も繰り返される。これ、デジャヴ?タイムリープ?、、いやいや、そんな映画でもありません。この「場」というのか、この何もない空間が、なんとも言えない緊張感を生み出します。

同じセリフのやり取りでも、声の感じや表情やカメラの位置や光の具合が少しずつ違っていて、こうやって映画が作り出されていくのかと、いつの間にか自分の頭の中に映画が作り出されていく様な不思議な感覚。

脚本を場面単位にバラバラにして、同じ場面を何度使っても良いルールで再構築するパズルゲームの様な作品。観ている私たちも参加を強いられる、、そんな感覚を覚えました^_^

ユニークな描き方に呆気を取られそうになりながらも、150分も続くと慣れてくるというか、こういうのもありかと納得したのです^_^
まさなつ

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