ゆう

王国(あるいはその家について)のゆうのレビュー・感想・評価

3.0
単に本読みと言ってもちょっとおもしろいと思ったのは、終盤でようやく通しのシーンの本読みを行うけどト書きは目で追ってセリフのとこだけ読み合っているけれども場面に登場していない人間にカメラを向けているところかな。


王国というのは色んな解釈が出来るけども、一度助監督に付いたり自分で演出した事がある人なら、まだロケでもないホンの段階でセリフを覚えつつ、キャラを構築していく過程は言葉にし得ないほど面白い。

ただそれが映画というメディアを使って150分も使いわざわざやることなのかは甚だ疑問。
役者が声を、人物を手に入れた瞬間を表現したいというのはとても分かるけど、そこで犠牲にしているショットの事を考えるとそれを含め、映画作品に葛藤している者に評価を与えたい。

カチンコ(それも尻ボールド)を入れていた。
これは中途半端なら私なら入れないかな

虚構と現実の境界線を表現するものと分かりながら本作でメタとしてのカチンコより
現実機能としてのカチンコを用いた方が良い気がした。
尻ボールドでメタの装置をやるぐらいなら、カット終わりの役者の顔を長く見ていたい。


※撮影ではカチンコはシーンの頭に入れるもので、通常終わりに入れる尻ボールドは入れない。

頭に入れられない何らかの状況に置いて、カット終わりにシーンナンバーとカットとテイクを記載したカチンコを反対に向けて叩いてカメラと音声機器を編集でオンタイムする運動だから。

ロングショットや助監が見切れるのを防げない時など
ゆう

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