「ラッカは静かに虐殺されている」と「ラジオコバニ」に次いでのシリアに関わるドキュメンタリー映画だった。
予告編の映像美!的な印象も確かにその通りなのだが、破壊と創造を永遠と繰り返す人間達、その復興という名の繁栄の下には、選択すら危うい環境に置かれた同じく人間達がいるという事実。ここは日本だから関係ないのか?と問いかける。
その「国」や「人種」などの違いからくる価値観の違いによって差別や戦争も起きる。恐らくそれらがあまりなかった縄文時代は1万年も戦争が起きていない。
重苦しいテーマではあるが、そこはさすがの映像美と詩的なナレーションが重なり、気がつけば引き込まれていた。
この手の映画を通して、人間としてとるべき行動をもう少し真剣に考えてもいいのではないか?と思う。