変化していく対比構成とラストのどんでん返しの妙な作品。
アメリカ社会における白人と黒人という人種差別や富裕層と貧困層という格差などを地上の人間と彼らの負の側面だけ与えられた地下のクローン人間の対比で表現し、社会的弱者を見捨てるアメリカ社会に警鐘を鳴らす表現を取っている点が本作のメインテーマと感じました。
物語の見方を変えれば現代社会の比喩のように見えました。
所得格差が拡大し、富が偏在する現代社会。恵まれない境遇で暮らす人たちはなぜその境遇にあるんだろうか…。
もし努力してもはい上がれないなら、それはなぜなんだろうか…。
努力が報われないことがもし明らかであるなら、手近にある武器を手に取って戦うしか彼らの道はないのかもしれないのかなと思いました。