前半ではストーリーへのリアリティを丁寧に時間をかけて描き、展開していけばなかなかのホラーテイスト。この辺り現実に突如現れた恐怖という感じで世界観にのめり込めた。
だが中盤以降からホラーと言うよりもスリラー要素が色濃くなる。それ自体悪くはないのだが、前半丁寧に描いた分、後半は進むにつれ演出のための展開、内容が徐々に解って行くことで行動の一貫性の無さが非常に気になってしまう。
この辺りでリアリティを出したいのか、超自然的なもののように見ればいいのか若干迷子になる。
そのまま後半は色々と失速気味で、マンネリしてしまった印象。
しかし、設定などは独創性もあり、映像やサウンドはとてもよかった。そしてラストのオチが良かったからこそ定まった世界観で着地してほしかった。