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サンタクロースの眼は青いのネットのレビュー・感想・評価

サンタクロースの眼は青い(1965年製作の映画)
4.0
くだらなさすぎてとても良い。肩→腰→尻のバックショットのアホらしさ。
ショットが安定してて感動した。人の配置も話もちゃんと面白い。夜のナンパ、最初はフレーム内に男二人女二人だったのが、レオーと女の子だけになる、この二人がベンチの周りでずっとウロウロしてる、そして女がフレームアウトする=ナンパに失敗する。端的。映画はこれでいい、正しく捉えるだけでいい。もちろんそれが難しいのだが。
編集も面白くて、無人のカフェでの二つの回想がとても好き。一つの場所で複数の時制が交錯する。
ライトアップだけが煌びやかな寂れた通りを歩く男たちの図。男たちのしょーもない欲望の声だけが楽しげに響くラスト。ずっとこだまし続けるのが良い。
悲壮感はない。だってレオーは愛嬌あるし。
良い映画を良い映画だと言うのは簡単だが、微妙な映画を見て「こいつに傑作が撮れないのは金が無いからだ」と見抜ける人は本物だ(なんの?)。ゴダールは偉いね。
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