なだ

盲目のメロディ~インド式殺人狂騒曲~のなだのレビュー・感想・評価

3.8
盲目のピアニスト、アーカーシュが個人宅へ出張演奏に行くと、その家で起きた殺人事件に遭遇。

盲目だからと安心して死体を始末する犯人たちだが、視えないはずのアーカーシュは犯人の顔を全て目撃する。
何故ならアーカーシュは視力を失っていなかったからだ。

インド映画の中では少し違う切り口のストーリー。
誰が味方か分からない。立場が二転三転するブラックコメディ
。世の中お金が全てなのか!?

一見ドタバタ劇にも思えるが、寓話にも似た「欲」と「天罰」をそれぞれ登場人物が受けている。
キャラクターの役割がとてもハッキリしていて、雰囲気は三谷幸喜の舞台劇っぽい。
しかしそれ程痛快な感じがないのは欲の毒気が強すぎるのかな。

アーカーシュの最後の選択が呪縛を断ち切る善意のように思える。

劇中のピアノ曲やアーカーシュの歌はインドっぽいけれど新しい曲調が良かった。
なだ

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