偽名祐司

盲目のメロディ~インド式殺人狂騒曲~の偽名祐司のレビュー・感想・評価

3.8
短編映画「調律師」を基にした予測不能のブラックコメディ。
インド映画らしい長いけど笑えるサスペンスになりました。
アーカーシュさんの演技が楽しい

話はアプリ参照で。
アーカーシュはロンドンでの成功を目ざす盲目ピアニスト。偶然出あった飲食店の女の子ソフィと仲良くなり、店のピアノ演奏者として人気者になる。
ある日過去の大物映画俳優プラモードの家にサプライズ演奏をしに向かったアーカーシュ。プラモードの若い妻シミーに家に入れられて演奏する途中彼は動揺してしまう。部屋の片隅に血まみれの死体が転がっていたからだ。
実は目は見えるが盲目のふりをしていたアーカーシュ。彼の災難の行く末は?

序盤で盲目のフリなのは良くわかるのでこの辺はネタバレではないと思いますが。その後の展開は二転三転し非常に飽きさせません。殺人事件がメインの話になるのでちょいちょい死体も出ますがゴアなシーンは無く観やすいです。
ただ気をつけたいのは登場人物全員まともな奴がいない点。アーカーシュがちょっと良い人っぽいですがそもそもの設定で既に人を騙してますし。周りの人間、殺人事件関係の人間は言わずもがな。まともな人はって書いてしまうのは止めときます。きちんとアバンのウサギ狩りのシーンも関係するのでお見逃しなく。
色々と闇部分がインドっぽいかもしれませんが、基本的に昔のインド映画やその音楽に非常に敬意を払った楽しい作品になってます。最後の締め方も切れ味鋭くて個人的に好み。

ちなみにインド映画ですが踊りはありません。前半にピアノを演奏するアーカーシュさんの歌が幾つか流れますがそれで終わりですので期待しないように。

サスペンス好きにはぜひどうぞって事でネタバレ感想はコメントで。
偽名祐司

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