チッコーネ

ラケット/脅迫者のチッコーネのレビュー・感想・評価

ラケット/脅迫者(1951年製作の映画)
3.5
ふたりのロバートが競演する豪華版、個人的には冷たい色気を放つライアンの方が好き(は~、いつ観てもかっこいい)。
直接的対決場面は二度ほどあって、決め顔クローズアップが交互に映し出されていた。
ミッチャムにはビル屋上での乱闘ロケがあり、結構ハードに動き回る。
対してライアンの絶命場面は恐らくスタントなし、机で前受け身を取った反動で床に崩れ落ちる身体能力がお見事。
なお本作のファム・ファタールはリザベス・スコットだが、どちらの女でもない。

警察権力の腐敗が映し出される脚本で、内通者とバレていながら開き直るキャラたちは憎々しい。
ゆえに選挙カーの看板を見事に破壊する撮影は可笑しかった。
また終盤、ついに姿を見せぬ大ボスの電話を受けるふたりの小悪党を、斜め上から納めたクローズアップが、カッコ良い。

ほかに『The Lacket』というノワールもあるので「これ観たっけ、観ていなかったっけ」と混乱した。