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宮本から君へのtakerattaのネタバレレビュー・内容・結末

宮本から君へ(2019年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

原作やドラマ化がされてたとも知らずに、prime video見放題が終わるので、鑑賞。

不器用だけど、好きを貫きたくても、世の中そんなに簡単じゃない事や、
本当に、感情や心の面で強い人間って居ないよなという部分では、共感出来た。

ストレートな二人に、交錯する、他人。
でも、出逢う他人から、恋が始まり、愛になるのかな?
例えそれが、打算や穴埋めや騙し討ちでも。

自分はメンタル弱いので、暴力シーンや、エロ過ぎる肉欲シーンは、過呼吸発作起きないよう、鑑賞止めたり、避けちゃう時ある。

何もない若者が、愛する女を、何の武器もなく、体一貫で、守ると決めたらそれを貫こうと命を懸ける、凄みや爽快感は、ストーリーの良さもさる事ながら、
鑑賞者にそう、感じさせられるだけの演技を演者が見せつけてくれる一作。

綺麗事じゃないシーンもあるけども、それを乗り越えても、新たな命を愛おしく、迎えたいと思えた時に、無知であれ、お子ちゃまな男の子から、男になり、やがて、父になる覚悟をするのかなと。

ふと妊活しても授からない知人夫婦の、離婚を少し前に知り、
映画でそうでない種類の人々や、
あってはならない出来事を、取り返せないけど
心の部分で、陵辱されたものへの、復讐の執着心は、ある種の感動を得ることも出来た。

赤ちゃんは、産まれたんだろうか?は描かないから、その後の、主人公が、苗字呼びからその後どうなったか?は、鑑賞者に委ねられている。

タイトルもそう。
ラストシーンの少し前、ロケ地バラシしたくないけど、赤羽志茂の商店街を粉雪を二人で歩くシーンの、カメラワーク。
単純ながら綺麗なカット、とても好き。

こういう、静と動、聖と邪の対比が織りなすヒューマンストーリーになっているのが、この作品の良さの一つなのかもしれない。

誤解を恐れずに書けば、ラガーマンでもあるが、か弱い女性にあのような暴挙は致しませんし、
紳士しかラグビーは出来ないのが、発祥の地、イギリスのラグビー校からの伝統なので、

チームを外されてる時点で、嫌な予感を先読みできてしまったのは、個人的には、私はつらかった。

体当たりなんてレベルを越えた、良く演じ切り、良く纏め上げられた作品だなと感銘もある。


余談だが、自分の父は印刷のインクの会社の人だった。工業高校で染色、染め物の化学を勉強した高卒工場叩き上げ。

不器用な父も既に他界したが、インク会社のインクでない部門の立ち上げばかりしていた。
営業ではない、現業と管理職。からの、幹部までよく出世したサラリーマンの鑑のような男だった。

うちは父子家庭だったけど、人生を共にしようと思ってた相手を、紹介した時の、生前の父の顔を、
思い返した。

ストーリーの中の電気屋を営む父が、奔放過ぎる愛娘をひと言毒付くシーンは、正に父の愛で娘を思い、期待してしまうひとりの父親の思い。

愚息が何かやらかしたか?聴き出せない父も出てくる。聴こうとして、怪我だらけ。
何もやってない、ほぼ、嘘。みたいな。

塾経営していると、うちの子に限っては、幾つもみてきたし、学校でない、隙間産業が塾なので、あってもなくてもいい商売で、仕事してると、

どしてもご子息ご令嬢を通して、その子どもたちの家庭が透けて見えてしまう。

恵まれた子たちばかりだが、自分は捨て子の後に親が現れて家族になれたパターンなので、
誕生シーンは、母親は居たんだろうけど、
産み落として捨てられたら、

施設で育ち後から知って、親って何だろうとか、
出自を怨みようもなく心が潰れそうに、自己否定もしたくもなる。

もし、ストーリーの赤ちゃんが誕生しても、
独りで育てると強がる女性から母になろうとする人と、それを側で全力で全部受け止めようと身体と命張ってくれる宮本が居れば、きっと安泰だろう。

前歯折られて差し歯入れるのに、元カレの風間に借りてしまった40万を全額返済した時に、
彼が言った言葉、
土壇場で絶対、靖子を裏切るなよな!
あの言葉は、
俺には、宮本みたいに、愚直なまでに真っ直ぐに
愛を貫けない。

(宮本には負けたよ、を意味したのかもなぁと。
キッチリけりを付ける宮本の潔さや男気は、男からみてもすごさはある。
も少し無理しないでも上手く世渡りはして欲しいけど)

ダメなタイプの、女性を誑しちゃう男もいて、世の中って色々だなぁって思った。

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ドラマ版を観てないのと、原作を読んでないので
少し時間を作って堪能してみたい。

(2019年公開。藝大院映像研究科卒の、真利子哲也 監督作品
真淵拓馬の父親役、真淵敬三をキャスティングされた、ピエール瀧 の不祥事により、日本芸術文化振興会より、助成金交付内定取消しを受け、請求裁判に。

薬物乱用は絶対ダメ。
個人としてもそれは、業界全体のためにも、社会のためにも、人の身体の健康のためにもダメ。

ネットにあまり私事は書けないが、そういうお薬にはまって業界から消えていった演者さまは、少なからず居て、度し難いものは感じる。

山ちゃんとご結婚されたし、お子さんもお生まれの、蒼井優さんの、勝ち気で強気な女と、半面のでも本当はめちゃ寂しがりやで強がってるだけで、そのギャップが、靖子である魅力になってて。

そんな靖子が過去の男に翻弄させるのを辞めるタネが、子どもを産む!と決心したところの、その女の子から女へ、女から母への、逞しさというか、そこは圧巻もあるストーリーなのかも知れないね。

女性の人生は、大変だと思う。
(他人事みたいな書き方でごめんなさい。)

男は、どーんとぶれないで、いつも傘になり、楯となって、槍が降ろうが、雪が降ろうが、愛する女性を生涯守り抜くのは、有りたいところ。

自分には、亡き父の遺産分割の分け前だけ取りに来た母しか知らないので、いい意味で、読書や映画鑑賞に助けられて、母とはどんな存在なのかの片鱗を、学ばせて頂けた。

素敵な女性俳優さんに育ったんだなと、印象がぐっと大人になったのを、感動してしまいました。

全ての愛が、等しく幸せである世の中にしたいなと思う、微力ながら。身近な人を大切にすることから始めてみます。

薬物乱用女に、死亡保険金掛けられ、殺され掛けたダメ男からのレビューでした。

激しい女性や怒鳴る方は、自分は無理かな?!まだ、その自分に起きた被害と怪我とPTSDから病みから立ち上がれてないね。

しんどいけど、人を好きになる事は、悪ではないと思うように、半歩前向きに生きようと思いました。
少しずつ愛を育める、優しい人は、お空からは降ってこないんだわな。笑

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2019年、filmarks 邦画満足度ランキング第1位を記録。
『宮本から君へ』百万年書房 / 太田出版 刊
制作プロ スターサンズ
配給 スターサンズ, KADOKAWA
制作幹事 vap

東京高裁 にて、制作会社 スターサンズ敗訴判決。

良作なだけに、法治国家で、外の人(outrage)になっちまう、違法行為を、評価しない判例は、正しいんだろうな。

判決や罪とは別に、作品や原作、演者さまと制作スタッフ皆さまの努力を、大切にはしたいと思う。
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