喜連川風連

宮本から君への喜連川風連のレビュー・感想・評価

宮本から君へ(2019年製作の映画)
4.6
これは初期衝動だ!!!

例えば銀杏BOYZとかナンバーガールに出会ったときのような!

目をかっぴらいて、口半開きで
見たせいで全身からっからだ!

日本版タランティーノ誕生!
というのはあまりに真利子哲也監督に失礼。
もはやこれは真利子哲也というひとつのジャンルが誕生した瞬間なのである。

セックスの音、殴る鈍い音、飲む音、叫ぶ音どれもこれも生々しい。

東京都北区を中心にした物語設定にもズレはなく、作り込みの細かさにも魅了される。

カットはきっちりピン送り(後ろをきちんとぼかして)撮られ、
心を揺さぶるときはこれでもなく画面が揺れる!

そして後ろに引き下がっていたBGMが前のめりでロックをひっさげ現れる!

池松壮亮さんが出ている映画はどれもこれも血が通ってる。
ウィーアーリトルゾンビーズ、君が君で君だ!
どれも生きてる!!という感じのする映画だ。

さとりだ、ゆとりだ、感情を表現しないだのなんだの酷い言われようの我が世代に正面から拳を打ち込むような映画!

こういう映画を待っていたし、こういう映画を撮りたい!!

嫌なものや映すことをためらうもの、役者さんに演出することを遠慮しまいがちなもの全てが詰め込まれてる。

誰が何を言おうが、関係ない!
「俺はこう生きるんだ!!」というのが画面いっぱいに溢れてて気持ちいい。

記念すべき200marks目がこの作品で本当によかった。
喜連川風連

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