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魔笛
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『魔笛』に投稿された感想・評価

たむ

たむの感想・評価

4.0
イングマール・ベルイマン監督によるモーツァルトのオペラの映画版です。
それも舞台を撮影したものなので、ゲキシネの先駆けのような作品です。
物語も有名、音楽も聴いた事がある有名なものなので、そのアレンジ力が演出の面白みが出てきます。
ベルイマン監督は映画監督ですが、舞台の演出もやっていたとのことで、本作は徹底的に舞台の面白さを追求していきます。
総合芸術の面白さ。
オペラは非常に敷居が高くかんじてしまうものですが、このような形でまず観れると面白さが伝わりやすくなりますね。
pika

pikaの感想・評価

4.5
オペラは見たことがなくクラシック音楽をコンサートで聞くこともないズブの素人だけれども、今作はベルイマンがスウェーデンのお正月映画としてオペラと映画を融合させた作品なので子供でも見やすく家族で楽しめる素晴らしいオペラ映画だった。

ベルイマンは子供の頃からモーツァルトが好きで特に「魔笛」は自宅にて一人で人形劇にして遊んでいたりと思い入れも深く、舞台演出家になりたくて映画監督になってからも常に自分の職業は「舞台演出家」であることを重視し晩年も最期まで舞台を作り続けた。そんな長年の夢であった思い入れの強い「魔笛」をオペラ映画として二つの芸術を見事に融合させ作り上げた今作は素人でもめちゃくちゃ楽しめる傑作!

この作品は実在するオペラの劇場で上演されているものを撮影したという前提で作られてはいるが、オールセットでほとんどがスタジオ撮影。
幕開け前序曲で多国籍な観客達の表情がクローズアップされていき、一人の少女が強調され幕開け後も時折その少女の表情が挿入される。似てるなぁと思ったがホントにベルイマンの娘らしく、目がベルイマンそっくり!
「休憩」の遊び心などベルイマンのユーモアが滲み出ていて最高に楽しい!

ロングショットで舞台装置やセットが瞬間的に切り替わる舞台ならではの醍醐味を存分に映し出し、音楽や歌声を楽しめるオペラとしての舞台である必然性や空気感を損なうことなく引き立てる。
通常舞台では見ることができない部分を引き出し、肖像画のペンダントを用いて映画でしか表現できない面白さを映し出したり、役者にクローズアップし表情で語るよう思う存分演技を見せたり、舞台ではあり得ないがとにかく素晴らしく美しい感情の滲み出るカメラワーク(ニクヴィスト!)やカットの切り替え、スペクタクル溢れる映像の面白さを詰め込んでいる。
舞台である面白さに加えて映画である必然性が折り重なり、反発せず見事に融合していてとにかく凄い!

オペラは古典でもあるしストーリーを知った上で見ている人が多いと思うけど私は全く無知の状態で見たので、原作からの改変の面白さなどあるようだが、それはさておきこのアレンジだけ見て台詞の意図的なセンスや役者の演技による説得力など、展開やオペラの中にある記号ではない存在感や純粋に子供と観れる寓話としてめちゃくちゃ面白い!

モーツァルトによる音楽の素晴らしさに酔いしれ、歌の力に圧倒され、演技や演出のドラマに引き込まれ、パパゲーノというコミカルな存在でクスッとニヤニヤ楽しめ、劇的なスペクタクルで興奮し、様々な要素が壊れることなくそれぞれに引き立ってギッシリと濃厚に凝縮し最高のエンタテインメントとして楽しんだ。

こんなに楽しいとは思わなかった。
ホントにむちゃくちゃ面白かった。
ベルイマン凄過ぎ!!!!!



「魔笛」についてやヨーロッパに於けるオペラの位置付けなど今作について紐解きながら多方面から解説されているページがかなり興味深かったのでリンク。
https://dspace.wul.waseda.ac.jp/dspace/bitstream/2065/45343/1/KyoyoShogakuKenkyu_138_Ogino.pdf
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

3.0
「魔笛」

冒頭、夕焼けの美しいファースト・ショット。ここはオペラ座。観客の老若男女の表情のクローズアップ、連続カット割り、自然、王子タミーノ、悪魔に捕らえられたパミーナ姫、救出、旅。今、炎燃える中、笛を吹いて灼熱を通り抜ける…本作はイングマール・ベルイマンが監督、脚本を務めたモーツァルトが作曲したオペラを映像化したもので、この度BDが発売され再鑑賞したが面白い。1975年の作品で、もともとは元日のテレビ放送用の作品であったが、その芸術性の高さから映画に仕立て直され、諸外国にも配給され翌年には日本でも公開されている。

本作に登場する劇場はストックホルム郊外にあるドロットニングホルム宮廷劇場という、1760年に建てられた200席ほどの劇場で、撮影自体はほぼスタジオで行われたそうだ。どうやら、フリーメーソンとの関連性を思わせる箇所や奴隷たちのシーンを省略し、オペラのエッセンスを見事に纏め上げ、唯一無比のベルイマン作品となっていて、原語のドイツ語ではなくスウェーデン語で演じられているようだ。ベルイマンはこの「魔笛」の1部を自作の「狼の時間」の中で人形劇として演出しているが、自身にとって「魔笛」の映画化は念願の企画だったそうだ。

当時オペラを好んでいた国王グスタフ三世がそこで暗殺されてからは閉鎖されてしまった宮殿劇場で撮られ、1992年に復活して夏の期間に音楽祭が開かれ、18世紀のオペラを楽器や装置もほぼ当時のままとして再現、上映していたそうだ。91年劇場を含むドロットニングホルム宮殿の王領地がユネスコの世界遺産に登録されているようだ。さて、物語は王子・タミーノは悪魔に捕らえられたパミーナ姫を救出するため、おどけたお調子者のパパゲーノと旅に出る…と簡単に説明するとこんな感じで、ベルイマンの作品の中では相当自分が好きではない。

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