そのキャリアと知名度に比べて、なぜかこれまでほとんど観る機会がなかった（例外は松尾嘉代版の『鍵』くらい）木俣尭喬監督のピンク映画。
撮影時間の短縮が目的と思われる雑なライティングや、いかにもありあわせで揃えた小道具など、この時代のこの手の映画らしい安っぽさだが、今観るとそれが不思議な魅力にもなっている。クライマックスになるレズビアンシーンでは一転、照明やアングルにも工夫をこらしているのも好ましい。時代の記録としては観ておいていい映画だと思う。
どうでもいいことだが”金髪パンマ”を演じる女優さんは、横顔がロバート・ヴォーンにそっくりである。
