もしも、精神状態に悩むエドワード・ノートンが、疾患等の自助グループにではなく、男子シンクロスイミンググループに参加していたら──。『シンク・オア・スイム イチかバチか俺たちの夢』に一番近いのは、間違いなく『ファイト・クラブ』、次に『アメリカン・ビューティ』。
「俺は起業家になって成功したかった。映画『ウォール街』のマイケルダグラスみたいにさ。なれると思ってた… でも、それは嘘だった」
このように、タイラー・ダーデン直球の台詞を主人公たちは口にし、なによりジル・ルルーシュ監督自体が、本作のテーマは現代社会における男性性の生きづらさであると語っている。
http://www.unifrance.jp/festival/2019/news-2/1871/
ほんとに、冗談抜きで、主演男優の顔がエドワード・ノートンに重なるし、準主役級の中年ロッカーなんて、ケヴィン・スペイシーそのまんまなんだ。音楽も超良い。ファイトクラブとアメリカンビューティをハッピーエンドの娯楽作品にしたらこうなるよ、マジ。最高。絶対みんな観て。