日下勉

実録 私設銀座警察の日下勉のレビュー・感想・評価

実録 私設銀座警察(1973年製作の映画)
4.4
戦後の混乱期の新橋・銀座を「私設銀座警察」として仕切った愚連隊の話で、実話をベースにしているらしいが、映画中に劇伴として流れるアナーキーなフリージャズのようなひたすら狂った映画。
ラストのどうせ警察に皆捕まるんだから、芸者を挙げての大乱交パーティーをしようぜ、という乱痴気騒ぎの片隅で、独り血を吐きながら死んでいくポン中の渡瀬恒彦の凄絶な演技に止めをさす。
前半こそは同時期に作られた仁義なき戦いのテイストがあったけど、途中からは東映エログロ路線の味わい。
とても美味しゅうございました。

内田朝雄が豚に食べられるのは驚きました。あと安藤昇が渡瀬恒彦に射殺されるとき、指が吹っ飛ぶのは、タクシードライバーだよね。スコセッシはこの映画を観てたのかしら。
日下勉

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