メモヨー

実録 私設銀座警察のメモヨーのネタバレレビュー・内容・結末

実録 私設銀座警察(1973年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

「金ならいくらでもある。俺たちに明日はねぇ!」
敗戦国である日本が外国人に凌辱される、右翼の主人公はそんな現状に怒りを覚える。そして、戦争の幻想に未だ囚われ続ける主人公らは「私設銀座警察」を設立するのだ。
「かくして後に私設銀座警察と恐れられた暴力グループが誕生した。」
しかし、そんな暴力による統二も長くは続かない。
平和主義を歌う池谷が金を稼ぎ、銀座の島を奪い取る。
だが、そんな平和は復讐と暴力に生きる主人公にとっては悪なのだ。
その最高潮とも言える結婚式のシーンで無惨にもスローモーションでじっくりと平和の崩壊を描く。
そして美しきラストシーン
酒池肉林の酒盛りの場面が映し出される。
その横では過去に囚われ続ける男が薬で現在から目をそらし続けている。
薬の副作用で無惨にも死んでいく。
ノンポリで今を生きてる奴もやがて死ぬ。
平和主義者も死ぬ。
全員死ぬのだ。
その生の悲しみと喜びを表す2つの画面がカットバックしやがて映画は終わる。


劇中でジャンジャン流れるジャズもいけてる。
画面を揺らしまくってパンチドランク状態(?)を表すのがいい
手振りカメラとグロテスクな暴力表現。
色合いも良い
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