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ネバーランドにさよならをのakikokozawaのレビュー・感想・評価

ネバーランドにさよならを(2019年製作の映画)
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最近は岡本カウアン氏の告発が話題になっていますね。事実関係を捜査している最中だと思いますが、性暴力の問題点について理解したくこのドキュメンタリーに辿り着きました。
まず、本作はマイケルジャクソンが気に入っていた告発者達が7歳〜20歳(くらい)の時に、複数回にわたり性暴力を奮ったという内容です。
そして大前提として、私は真実であるか否かについては意見できません。本当のことはマイケルと告発者しか知らないと思います。ですが性暴力の手口が想像していたバイオレンスなものではなく、洗脳のようなものであることが衝撃的だった。グルーミングという言葉があるようです。告発者はマイケルに憧れていて、彼のようになりたいと切望していた。そんなスターが自分を特別に扱うことに満足や高揚すると、愚行を真実の愛だと錯覚してしまう(錯覚したい)。被害者が周りに助けを求められない心境も理解できました。その心にはマイケルは善人でいて、ともに育んだ時間は嘘ではなかったと信じたい気持ちがあります。
性暴力は色んな問題を取り巻いています。権力やお金を持つ人間が自己判断のできない幼児を私欲で黙殺していることを、いかに解決すべきか?告発者の今後の安全の担保方法、罪悪感を抱き人生を歩んでいく被害者の心身のケアなど…
黙っていれば丸く収まると思って泣き寝入りしてきた人がいるのであれば、自分のためにも経験を開示したり、セラピーに頼ってみてほしいと切に願います。近年で沈黙は加担だと認識する気持ちが強くなりました。どうか、ひとりひとりが健やかに過ごせるような社会へ向かいますように。
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