アベラヒデノブ0阿部羅秀伸

ボーダー 二つの世界のアベラヒデノブ0阿部羅秀伸のレビュー・感想・評価

ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)
4.0
傑作。
だけど単純明快なエンターテイメント作品ではない。
日本ではこれを、アート映画、と名付け、難解なカテゴリー、に入れてしまうのかもしれない。
日本の算数の問題は「5+2=?」とイコールの先の答えばかりを追い求めるが、海外では「5+?=7」その手前の原因を探る。
説明不足ではなく、穴埋めによって想像力を掻き立てる、素晴らしい映画、だと思った。大人ですら見失ってしまう、大人のおとぎ話。
見失っているということは、この映画の効果を抜群に浴びている、ということだ。
重い顔面パンチを、喰らって、脳が揺れている。
オープニングとラストが、こんなにも、美しく呼応し合う。
映画のアトラクションも、もっと見たい、くらいが丁度良い。