フェリーの国境税関として働く、ティーナ
は“悪意”を嗅ぎ分ける特殊な嗅覚をもっていた。人と違う見た目・性質によって孤独感を感じていた..ある日自分と似たヴァーレと出会う...
じっとりと湿気を帯びつつ、ひんやりとした世界観で、静かなんだが凄い映画を観たなぁ...って感じました。
ティーナの抱える悩み、不安。ヴァーレの登場よって自身が何者かを知り、一瞬だけ晴れたように思えた心も、生誕を知って暗雲が覆う世界がひしひしと伝わり苦しいです。
常に、二つの世界の
“ボーダーライン”の真ん中を歩いているようで、『人とティーナ』、『善と悪』、『今までの自分と本来の自分』その選択をずっと見ている感覚です。
もしかしたら、
ヴァーレも同じ選択をしてきたのかな?でも最後は“闇”を選ぶしかなかったのかな?
ティーナには“小さな光”が訪れたように思ったんですが...どうなんでしょうか?
特殊メイクや、肌を重ねるシーンは初めて観た時は衝撃的でした。
自分は、
この映画のジャンルが『ファンタジー映画』になっているのが、しっくりこないのです。『ダークファンタジー』でも違うし...『リアル』と『ファンタジー』の“ボーダーライン”にいるように思いました。