ファースト世代で、一応原作も読んでいます。
『閃光のハサウェイ』という小説の映像化という意味では正解に近い作品なんだと思う。
ただファーストから追いかけているとは言え、富野信者ではない自分にとっては、手放しで誉められる作品でもなかった。
どうも、特にZガンダム以降の富野作品における男女関係のもつれと言うか、拗らせ具合が苦手な自分にはハサウェイ、ギギ、ケネスの三角関係をダラダラと見せられるのはややしんどい。
原作を読んでいた時も似たような感想ではあったが、「映像じゃなくて小説だし、まぁ多少はね…」と流す余裕はあったが、大スクリーンで観るとなかなかそうもいかない。
戦闘シーンは中盤のマフティ襲撃シーンは良かった。
モビルスーツの巨大さを人間目線で描かれているシーンはなかなか貴重。
ただラストのペーネロペーとの戦いは画面が暗すぎて何が起きているのか認識できないのが勿体なかった。
リアルと言われればそうなのだが、もうちょっと見せ方があったのではないか?
それと強気の一律の特別料金はマイナス。
熱狂的なガンダムファンからすればそれだけの価値はあるかもしれないが、何となく追いかけているレベルの自分には高く感じた。
何度も観れば良さが解るとか、マニアなら良さが解るという要素も大事ではあるが、一見さんを突き放した作品を劇場公開作品でやるのもいかがなものか。