津軽系こけし

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイの津軽系こけしのレビュー・感想・評価

4.5
震えた


【瞬きを許すな】

途方もないガンダムオタクの友人から借りたブルーレイを視聴。

ディティールの手腕、1秒たりとも逃せない気の利いた心理描写の応酬に苛まれ、感性の逃げ場を完全に無くした。この良作を前に着席した私は純粋な少年のごとく、飛び散る火花とハサウェイの人情に情緒ミキサーまっしぐらであった。
某友人が「語り足りない」と明かしていたが、この言の真意も頷ける。これは、文章に起こして魅力を綴るとなると本当に途方もなく時間がかかる。隅々の音響や、視点の移動、ちょっとした言葉のイントネーションからも悪夢的な語りが可能。ある意味、そういう文学的な特色は「逆襲のシャア」にも通ずるところがある。だからこそ、今作はその”続き”として明快な完成度を湛えているのだろう。

【まとめ】

3部作の初陣ということで、初っ端から圧倒的面白さを叩きつけられたわけなのだが、私の体は果たして第二部を求めて劇場に向かうのだろうか。響く重低音などは、まさしく劇場体験を想定した演出であった、とてもブルーレイなどでは満足できまい。
ならば、劇場はどこか…!?
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