腐り姫

よこがおの腐り姫のレビュー・感想・評価

よこがお(2019年製作の映画)
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どフランス映画。

何が?どういうところが?と聞かれると難しいが、直感的にフランス映画色強い。スタッフ陣の比重がフランス多めやったんかな。マシマシやったんかな。とにかく独特な雰囲気醸し出しビンビン感じます。

知る人ぞ知る名女優いや名俳優の筒井真理子。
名前は知らないけれど、顔は見たことある人は多かろう。いわゆる名バイプレーヤーというやつ?そんな彼女が主演のやや挑戦的な映画。

彼女のおかしな?何かたくらみのある行動が過去との回想をいったりきたりして徐々に明らかになってくる。現在×過去×妄想?幻想?夢?が混在するので、ややその見極めが難解なときがある。その時は筒井さんの髪形で見分けられる。

筒井さん世代の女性があんな若い美容師と業務外でデートするようになるなんて、ちょっとあり得なさそうだが、妙に色気のある筒井さんなら納得してしまう。色気というか特定の人を引き付ける引力のようなものというか。とにかくそういうものがある。そういう熟年の女性ってたまにいるよね。

ヒロインの視点で物語を追体験すると、とても腹立たしいというか、煮え切らないというか、なんとも言えない気持ちになる。ふとした一言ですべてが崩れていく様がとても細かく描かれていて、胸が激しくえぐられる。唯一の救いはそのような経験を通してヒロインが少し擦れているところだろうか。

ヨーロッパの淡々と物語が進んでいく映画が好きな人にとてもお勧めしたい。
腐り姫

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