やはり、西田敏行と西島秀俊のダブル主演は伊達ではない。キャストの中でも、西田敏行や白竜、中尾彬は安定感そのものだった。そして、どんな役でも見事にこなす西島秀俊に加え、コメディや学園モノに対して適正のある俳優陣がそこに加わる事で、化学反応を起こしていたように思った。『ごくせん』のような笑いあり感動ありの物語であるのに加え、パンチの効いた極道要素が作品の特色となっていた。ただ、おそらく後者はメインでは無く、色付けなので、違和感を感じる人も少なくないと思われる。
また、話のテンポも非常に良く、深く考えずとも、次から次へと内容が頭に入ってくるので、非常に見やすい作品でもあった。一定の頻度でギャグとシリアスが織り交ぜられている為、シリアスな場面がギャグへと瞬時に移ることもあれば、その逆も多くあり、メリハリがあった。これらの要素や作り込みは鉄板なのかもしれないが、鉄板故に、安定感に尽きる。
総じて、真剣にに一つ一つの要素を見つめていくと、批判の余地はあるのだが、コメディとして割り切って見ると、非常に面白い作品だったと言える。ゲームソフト『龍が如く』シリーズのサブストーリーのような感覚で見るとよいかもしれない。
