主題歌が好きで、こんな良い曲が主題歌の映画なら…
というきっかけで観た。
『触れることのできるこの時間も いつかは終わる
嫌だったとこも 好きだったとこも 全部よかったな』
まさにこの映画を表す歌詞だと思う。
理想を追い求めて、自分の理想のドールを作る。
その逆で夫婦生活ってほとんどの場合きっと、
お互いの理想とは違うところに日々触れていくもの。
その変化が愛おしく、それでも一緒にいたいと思い、
お互いを想いながら寄り添っていくもの。
終盤で哲雄はそれを実感して涙が止まらなくなる。
園子はドールのような理想の嫁なんかではないことを、自分だけが知っている。
言いなりになるわけでもなく、
怒るし、泣くし、浮気もする、病気にもなる、
それでも「良い奥さんだった」のだ。
永遠に続くものはないことを実感し、
夫婦というものを試行錯誤した日々。
『なんでか 幸せだったな』