ぐっさん

イン・ザ・ハイツのぐっさんのレビュー・感想・評価

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)
5.0
2021/7/30ユナイテッドシネマ札幌にて鑑賞。
傑作ブロードウェイミュージカルの映画版!!

 いやぁ~、自分の中での期待値を超えて久々に想像をはるかに超えた面白いミュージカル作品でした。
 冷静に考えるとニューヨークの片隅に住む若者たちの希望の物語とまとめちゃうごく普通の展開なんだけども、ここにがっつり入ってくる歌もいい、ダンスもいい、演出最高なもんだし、メッセージ性も強いし、何もかも完璧!!
 上映時間も約2時間20分ぐらいで、ミュージカル作品としては長いと思われる人もいるでしょうが、私はこの中身・展開、この演出であればこれぐらいがちょうどいいし短いと、つまんなくなっちゃうし、これ以上長すぎても困る。いろいろな物語が展開されていくので、ちょうどいい上映時間だと思ったし、もう中だるみせず、飽きさせないほどの全編これでもか!と言わんばかりの歌やダンスのシーンが展開されていき、ドップりハマらせていただきました。

 オープニングから、ラ・ラ・ランドを超えるほどの人数でのダンスシーンと一緒に行きつく暇もなく登場人物紹介と言わんばかりの歌のシーンも好きだし、主人公のウスナビはバネッサに恋心があるんだけども、ハッキリと告白しないのを親友や街の住民がサポートをするシーンも良かったし、ウスナビの親友ベニーとニーナの恋の展開もいいんだわ。
 ニューヨーク・マンハッタンの北端の移民の街「ワシントン・ハイツ」の住民もみんな仲が良く、悪い奴が誰もいないとこもいい。けど、生活が苦しく街の景色がどんどん変わっていってしまおうとしても、困難をみんなで乗り越えて、立ち上がっていく展開は何もできないリアルな今のこの世の中だからこそ、すごく響いて共感を持てたし、本当に見終わった後すがすがしい気分になれた作品は、久しぶりですごく良かったです。そして、キャストメンバーも当たり前だけどみんな歌がうまい!!

 もう、おススメのシーンがありすぎて、美容室でのシーンもいいし、オープニングもいいし、プールでのシーンもいいし、夜の店でのダンスシーン圧巻だったけど、ウスナビの育ての親でもあり、街のみんなの「アブエラ」(おばあちゃん)でもあるアブエラ・クラウディアの歌のシーンはちょっと泣いてしまいました。(ちなみにアブエラを演じているオルガ・メレディスさんは本家舞台版でも同じ役を演じているそうです。)「忍耐と信仰」がテーマのシーンは圧巻なのでご注目していただきたい。
 そして、クライマックスシーンはおぉ~と言ってしまいましたわ。

 いろいろつらいことがあるけども、何度も立ち上がって逆境に立ち向かっていく人々、そして夢に向かって踏み出す若者たちの物語を観て、あっ!!また頑張ろうと前向きにさせてくれる素晴らしい作品。
 これはLiLiCOさんもゴリ押しするのも納得と言えるほど、かなりベストな1本です!!
ぐっさん

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