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イン・ザ・ハイツのtoshiのレビュー・感想・評価

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)
4.4
久しぶりのミュージカル映画。楽しませていただきました。

NYの隅にある移民の街ワシントン・ハイツ。そこで暮らすラテン系移民のウスナビをはじめとする若者たちにはそれぞれ夢があり、その夢を叶える為苦労しながらも前進していく物語です。

今作青年ウスナビが母国の砂浜で遊んでいる子供達を数人集め、その子達にワシントンハイツで暮らし夢を叶えるまでをお話してくれるシーンから始まります。よって既に夢は叶った上での内容となっておりますが、この設定が終盤に効いてきます。あの終わり方は素晴らしかったです。

ミュージカル映画らしい始まり方ですが、例えば同じ様な始まり方ララランドに比べるとパンチが弱いです。また移民問題を扱っていてそれを前面へ持ってきますがインパクトが小さく、また多用される歌と踊りがあるにも関わらず長尺の為か途中鑑賞が若干辛くなります。
但し中盤クラブでのミュージカルシーンから一気に加速していきます。クラブのシーンも素晴らしかったのですが、その直後の移民の街の母と言われる老婆アビエラのソロシーンは圧巻でした。

もう少し尺が短ければスコアMAXだったかもしれません。でも締め方がとっても素敵な作品でした。またエンドロール後もお茶目なミュージカルがオマケであって、頭の先から尻尾の先まで餡子が詰まったたい焼きみたいな作品でした。

【余談】
ミュージカル作品だったことが幸いだったという出来事。
今作イオンシネマで鑑賞したので、一席空けて且つパーテーション有りと左右についてはかなり人との間隔を空けての鑑賞となります。
右側通路も含めて数席空いた場所へ座ったご夫婦ですが、丁寧に一つずつ包装されたお菓子か何かを食べながら鑑賞。よってミュージカルシーンがない静かなシーンでは包装紙を空けるビニール特有のガサガサした音が聞こえてきます。今作2時間半の長尺ですが最後までガサガサしてました。
映画館に一つずつ包装された食べ物を持参して食する神経が分かりません。
ミュージカル作品だったので終始その音を気にする事にならなかったのは幸いですが、静かな作品の際に同じ事象が発生したらテンションダダ下がりです。
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