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イン・ザ・ハイツのpenのネタバレレビュー・内容・結末

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

映画全体に陽性なエネルギーが溢れているけど、実際に起きていることは中々に大変だ。いつまた停電が起きるか分からないし、ブロンクスへ居を移した美容室のように街から離れていく人はこれからも後をたたないだろう。チェーン店のビジネスはますます増えていく勢いもある。ソニーがこれから背負う戦いも上手くいくかは分からない。
そうしたウスナビのようなワシントンハイツの住人たちに対する風当たりが和らぐ気配は無い。そんな厳しい戦いの中で一人ひとりの内側で起こる感情の昂り、心の訴えを歌やラップ、ダンスにのせて高らかに叫ぶ姿は、自分たちはここで生きていて、これからも生き続けるという表明のような気がして、その一挙手一投足が胸に響いた。
過去に囚われ過ぎるのは良くないが、未来へ進む為の自分へのエネルギーとして自らのルーツ(どこから来てどこへ行くのか、どこで生まれどう生きてきたのか)を模索していく姿も良かった。
140分ぐらいなのに満ち溢れたエネルギーが凄くて少々疲れたが心地よい。
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