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イン・ザ・ハイツの月のレビュー・感想・評価

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)
4.4
ちゃんと「映画」化されているミュージカル作品を久しぶりに観た
映像だからこそできる表象がたくさんあって、そうそうわざわざ映画化するならこうでなくっちゃ、となった
舞台版では消化しきることの難しい「HOME」について、映画版ではこれでもかというほど描写していた
映画にしたからこそ、主な人物たちにフォーカスを絞ったのも良かった
ウスナビの「街灯」の役割も、実際にストーリーテラーという枠組みとして外側に設置することで、しっかりと演出されていて分かりやすかった

実際にその場で歌い踊っている演出なのか、それとも精神世界の表出として歌とダンスが入るという演出なのか、
各Mの描写、その使い分けに疑問を感じる部分はあったが(とくにベニーとニーナのデュエット曲たち)
やはり民族的に身体に音楽が流れているから、前者もしっかり成立してしまうし、やはりミュージカルとの親和性が高いよなあ
なのに、作品冒頭で、歌で物語を追うという前提を提示して免罪符を勝ち得てたのはずるいな〜言わなくていい
アンサンブルの使い方には疑問、映画の特性を生かしてもっといい群舞シーンを撮れたはず(インザハイツ、96000など)
ブラックアウトの扱いももっと他にあったのでは、、舞台版が秀逸だから、、
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