にしやん

僕に、会いたかったのにしやんのレビュー・感想・評価

僕に、会いたかった(2019年製作の映画)
3.2
スッチャカメッチャカ、ハラハラドキドキの「オーヴァーロード」に続けてこちらの作品。映画の中身の違いが凄まじいな。何の予備知識もなしで鑑賞や。
隠岐島が舞台。なんかの事故で記憶喪失になった主人公の漁師と、主人公のオカン、島の住民たち、本州からやってきた高校留学生との触れあいを描いている。主人公の抱える“ある秘密”が徐々に明らかになっていく形でストーリーが進んでいくんやろなと観てて思いつつ、それにしても前半のテンポが悪すぎるわ。ストーリーの進みが遅いうえに、基本同じ日常の繰り返しやさかい、かなりイライラする。それにわざわざ島まで行ってロケやってるにもかかわらず、出てくる場所のバリエーションが割と少ないさかい、風景はきれいやのに画面にもちょっと飽きてくるし。これは「本州からきた留学生のエピソードで話を膨らますんかな?」とちょっと思たけど、思ったほどの深堀りもせえへんし。「まあ、とにかく後半まで待つしかあれへん」と途中であきらめた。特に残念なんは釣りのシーン。割と重要なシーンやと思うけど、撮影の仕方が単調やし、演出がないに等しい。主人公がいまいち漁師に見えへんとこもあかんわ。もうちょっと何とかしてほしかったわ。
わし、途中で“秘密”のある程度の予想は着いたわ。ヒントがそこそこあるさかい、それを丁寧に拾っていったら何となく分かるわ。多分こうなるやろなと予想しつつ、その予想はどんぴしゃやったわ。せやけど、実際の種明かしのシーンでは分かっとってもちょっとウルっときてしもたがな。なんかこの手のベタな人情話にからきし弱なってしもたみたいやわ。わしもやっぱり歳やな。
にしやん

にしやん