冒頭のベッドサイドの忘れた拳銃への微妙なアップから屋根の上までのシーンでもう楽しい。けっこうデカいハナシ&最新機器を多用しながらもやってることになんの目新しさもない、というか新しいことをしようともしていないことに大いに呆れるが、大好きだから仕方ない。他人の評価などはなから気にしてもいないそんなデパルマのスピリットがただただ嬉しい。もしかしてデパルマのソックリさんが作ったのかもしれない。ソックリさんだったらもっとちゃんと作るか。登場人物の地味さ、やることも地味。ピノ・ドナッジオの音楽だけが美しい。とにかく無駄にハラハラさせる術は一流。ドローンがあんな武器になるなんて。なにを置いてもデパルマはやっぱし最高としか言えない。ヨーロッパのクラシックなアパートのなかの今っぽいエレベーターの電光表示とか素敵。DURA社のキャップわたしもほしい。営業してなかったケバブカフェ、あそこもしかしてほんとにただの休業だったでしょ。
