蛇らい

ドミノ 復讐の咆哮の蛇らいのレビュー・感想・評価

ドミノ 復讐の咆哮(2019年製作の映画)
1.9
冒頭のシーンから整合性の崩壊が起こっていて、諦めました。気になったシーンを覚えている限り挙げます。


※ここからネタバレ※


激ヤバポイント①
まず序盤。意味ありげにベッドルームに置きっぱなしの銃がホルスターに入ったままカメラがズームしていきます。何か今後の展開に関する重要な伏線か!?と思いきや、相棒を死なせるためのチープな演出でしかありませんでした。家に銃を忘れたので、捕らえた重要参考人を自分(主人公)よりシニアっぽい相棒に任せて、自分はそのシニアから銃を借りて事件現場まで乗り込みます。重要参考人は手錠を外し、丸腰のシニアの警官の喉をかっ切ります。乗り込んだ現場の惨状を見て慌てて主人公が戻るも時すでに遅し。犯人は窓から逃げます。

激ヤバポイント②
瀕死の相棒に平気だから犯人を追えと言われ、屋根伝いに逃げる犯人を追います。しかし足場が悪く、犯人は屋根から転げ落ちそうになるも、なんとか雨樋にぶら下がり持ち堪えます。主人公はどうするのかと思いきや犯人とまったく同じルートで追いかけてまさかの犯人と同じく転げ落ちて雨樋にぶら下がるのです!何がしたかったのか謎すぎてわらいました。シニア警官はこの後息絶えます。

激ヤバポイント③
謎の女現る。物語のキーマンかと思いきやまさかの殺された既婚シニア警官の不倫相手(警官)というチープな展開。急におじさんとおばさんの恋模様に巻き込まれます。本気で愛していたんだよ!という主張をめちゃめちゃしてきます。スマホ内の写真を感傷的に眺めて、そのスマホを主人公に見ろよ!みたいな感じで渡します。その中にエコー写真もわざとらしく入っていて笑います。

激ヤバポイント④
相棒の復讐と不倫相手の復讐という目的が合致し、2人(空港の荷物検索で拳銃を没収されて丸腰)だけで敵に挑みます。

激ヤバポイント⑤
その後怪しそうな場所を散策していると、示し合わせたかのように犯人たちが車ですれ違い、尾行を開始します。犯人たちは爆破テロを起こそうとしていて、めちゃめちゃ警戒しているはずなのにバレずに尾行に成功し、爆破予定の現場に到着。たまたま尾行スキルが高くてバレなかったのかなあと思いきやその後「尾行はいなかったか?」と一応警戒していたようなセリフを言うので、ポンコツテロ組織だということが発覚します。

激ヤバポイント⑥
その後テロ組織は2手に分かれて爆破地点に向かうのですが、何も学習しない警官2人は、丸腰で2手に分かれます。しかも無線も無しです。意味不明にボレロが流れる中、不倫警官は爆破ギリギリで犯人を蹴り上げると、犯人は爆破するリモコンを手から落とすという笑えないジョークをかまします。死を覚悟で自爆寸前の男が女の蹴りで手からリモコンを落とすとは思えません。主人公側もドローン爆弾の操作に夢中な犯人たちを素手で圧制するのですが、3人もいたのに、全員空に光るラジコンに夢中で笑いました。少しは警戒してください。

激ヤバポイント⑦
最後は不倫相手を殺された不倫警官が敵討ちをしてスッキリしたあ〜的なセリフを吐いて物語は終わります。不倫していたことは一切議題に挙げず、自らの正義がこの世の正義だという暴論で幕を降ろします。

デ・パルマともあろう大物監督がこんな作品も撮ってしまうのは感慨深い。久々の解りやすい駄作に逆に嬉しくなりました。たまには良いものです。
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