よ

レオンのよのネタバレレビュー・内容・結末

レオン(1994年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

癖のある名作。無駄がなく、テーマが明確。哀愁漂う雰囲気に配役が噛み合い、緻密な人間描写が本作を一流に伸し上げる。

本当に見事な人間描写である。キャラクターの不完全性にこそ心を惹かれる。有り余る才覚に対しての極端な性格、極めつけに元来が孤独であるという危なっかしさが緊張感を持たせている。二人は育ち方が違った同じ穴のムジナであり、両者とも影でありながら互いに光とできる歪さが、観る者に勇気をくれる。

レオンの死は予感できるが、それでも死なないでと最後まで願ってしまう。何度みなおしてもマチルダに共感するだろう。だが気高い死だ。繰り返すほど癖になる一作である。
よ