Jun

メトロポリスのJunのレビュー・感想・評価

メトロポリス(1927年製作の映画)
3.8
一世紀近くも前に構築された大胆な未来世界は一見の価値有り。移動するときも誰一人顔を上げる者はなく、機械の一部であるかの如く働く労働者たちの姿は不気味であり、反対に能天気に映る資本家たちの享楽的生活はシニカルな笑いを誘う。人造人間の故障に端を発した破壊騒動が文字通り水に流されて沈静化する物語はやや尻すぼみだが、労働に纏わる普遍的な主題が未来描写に託された点には大いに意義を感じる。モノクロ故に際立つ影の使い方が印象的。
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