エミさん

感染家族のエミさんのネタバレレビュー・内容・結末

感染家族(2018年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

日本の夏、ゾンビの夏 2019 Part 2
韓国のゾンビパンデミック。カテゴライズは間違いなく『ゾンビ』なんだけど、これがなんともユルいんだよなぁ。
ユル過ぎて、ずっと頬筋が緩みっぱなしだった。( ̄▽ ̄;)
やっぱり役者さんが頑張ってゾンビ〜 (¬º-°)¬ [¬º-°]¬ 演技をしてくれるのって良いですよね〜。

イ・ミンジェ監督が脚本も担当。よくも10年も頑張って練りこんだもんだよ…と、呆れるやら感心するやら、唯一無二のKゾンビ映画ですね。
制作にあたって色々、大作を意識したようですが、きっとタダでは転ばない人達の構想は『新感染』より前なのかも知れませんね。

感染元は、製薬会社の落ち度から始まる、お馴染みあるある。

ソウルから3時間。豊山里という地方を舞台に、父マンドク、長男ジュンゴル、次男ミンゴル、末娘へゴル、長男嫁ナムジュという、クセが強いこの家族と、そこへやってきた脱走ゾンビの相乗効果が巻き起こすパンデミックパニックが面白すぎる。ゾンビのワチャワチャもありますが、ほとんど、この家族のよもやま話がメインなので、3/2がゆる〜い展開。

ジュンゴル兄の話し方が特に特徴的で面白いw。忠清洞の方言を取り入れたって言うけど、ソウルから3時間行くと、そんなに訛ってるんだろうか… f(-_-;)

そして、チョン・ガラム君演じるゾンビの可愛さよ…。
実験の副作用なのか、ゾンビなんだけど、まだ完全なゾンビではなくて。人が居なくなるとゾンビポーズを止めたり、犬に追いかけられて逃げ回ったり…と、むしろ抜けてて、何とも味のある存在感。家族にしたくなってしまうのは共感ポイントでしたね。
名前がチョンビって、へゴルが飼ってたウサギから取ってつけた名前なんだけど、ちょっと発音がゾンビに似てないか!? 名前も相まって何だか憎めない良いキャラです。
チョンビを納屋で飼うって、これは『ショーン オブ ザ デッド』ですねw。1番好きなゾンビ映画なので、私も思い入れのある人が先にゾンビになってしまったら、同様に世話をしてあげようと思っています。

ゾンビ映画好きとしては、でんでん虫爺さんの入れ歯でナニしても、効果が現れるのには、何だか他人のふんどしで相撲を取ってるみたいでルール違反!?と思ってしまいましたが、まぁ面白いので良し。
マンドク父の悪友たちもゾンビになって、ちょいちょい登場して悪さをするシーンはお約束で好きですね。

しかし、よくよく考えると…。

最初にチョンビに噛まれたのがマンドク父 → 若返った

チョンビにとある災難が起こる

でんでん虫爺さんの入れ歯登場

パンデミック

…っていう法則。製薬会社は、どうやら若返り薬の開発を人体実験で行なっていたらしいのですが。この感染って、入れ歯の所為では…!?と最初、思ってしまいました(苦笑)。
儲かった後で、チョンビは色々なテコ入れをしてたので、マンドク父が特別だったということで納得できて安心しました。
歯の手入れは大事だよ!というオチじゃなくて良かったです(爆)。

コメディーは好きなので、韓国バラエティーもよく見るのですが、韓国にもやっぱり定番の笑いがあって、例えばグループメンバーのの立ち位置(腕力タイプ、恋愛体質など)とか、ゾンビあるあるも含めて、この作品は双方のツボをたくさん押さえているので、ホラーなはずが全く怖くなくて、観た人ほとんどが笑って帰れるので、スゴイ作品だなぁって思いました。大好きです。