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アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場のyasu555overseasのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

アマゾンプライムで見ました。

ウクライナ戦争と同じように侵攻してきたソ連に1941年、フィンランドは前年の“冬戦争”に敗北、フィンランドの領土 "カレリア地方" を含む広大な領土を奪われて、カレリアを取り戻す為とソ連の侵攻を食い止める為にフィンランドは3年2ヶ月をかけてカレリア(元はフィンランドの領土やったが、ソ連に奪われてソ連領(現ロシア))及びペトロザヴォーツクへ進軍し、ソ連と戦争するストーリー。

第二次世界大戦下、フィンランドとソ連が激戦を繰り広げた“継続戦争”でそれを描いた古典的作品として、フィンランドで最も知られているヴァイノ・リンナの小説「無名戦士」が映画化です。

仲間思いで人望がある "ロッカ・アンテロ" (ローマ字では逆、ニックネームはアンティ)が印象的でした。彼はフィンランド軍の上官を気に入らなければ従わず、若い上官の "少尉"や"中尉" だけには従って忠義を尽くして伍長として自分のやり方で軍務に励んた彼は凄い反骨な人やと実感しました。相棒の"スシ"(あの寿司とちゃうねんw)との息が合ってて良かったです。

フィンランドが小国でありながらソ連に占領されなかったのは僅かな銃火器(スオミ短機関銃、モシン・ナガン小銃、ラフティ対戦車ライフル、サロランタ軽機関銃、マキシム重機関銃、M/09-21重機関銃、ラティ L.S. 26 軽機関銃、DP軽機関銃、ラハティ L-39 対戦車銃、スオミ KP/-31)やカサノパス(鉄製ケースに収束爆弾を詰め、木製の取手を着けた即席対戦車火器)、梱包爆薬、手投げ弾(手榴弾に似た小型爆弾)といった武器を持っててソ連を圧倒するぐらいにソ連の兵士達をたくさん殺すことが出来たからソ連の侵攻を食い止めれて地の利を活かして勇戦したのが凄いです。結局はソ連の国力(物資や兵器)によって押されてしまってソ連に完全に占領されませんでしたが、フィンランドは1部領土やったカレリアを10分の1でソ連に割譲させられた事でフィンランドは講和したからフィンランドは1部の領土やったカレリアを失う結果になってしまった事で呆気なく悔しい滲みさな思いで痛感させられました。

実際の史実でもフィンランドはあのナチス・ドイツと同盟を結んでたのがこれもまた意外で凄いです。ナチス・ドイツは約600万人のユダヤ人達を人類から根絶やしにする為に大虐殺(Big Genocide)をしたり、ベルギーやポーランド、オーストリア、オランダ、フランス、イギリス等を侵略したイメージしか湧きませんでしたが、日本やイタリアだけじゃなく、フィンランドとも同盟を結んでたって事はナチスの影響があって優れた武器を持ってたという事でフィンランドは小国でありながら、強いヨーロッパなんやと分かりました。軍服もナチスの軍服に少し似てるのがこれも意外に凄いです。

自然な森や川の戦地でCGを多用し、ガソリンの火を用いた爆発のシーンはリアルで臨場感があって見応えがありました。ソ連に押し負かされて敗走したフィンランドが全土まで占領される戦況を実感しましたが、フィンランド軍とソ連が講和する放送が流れて戦争が無事に終結する流れに至ったのが良かったです。

戦争ドラマ映画は面白いていうレベルではないです。堅苦しく苦々な暗い感じの作品です。 見る人は勘違いして見ないように気をつけるべき。