このレビューはネタバレを含みます
「時代を追うな。夢を追え。」
いやいやめっちゃ時代追ってたんですけど!?
男同士のイチャイチャに萌えたりとか、障子開け閉めハラスメントとか、なんか「関ヶ原」でも見たことある血みどろおしくらまんじゅうとか、シーンごとの面白さはある。
というか、シーンの面白さというよりも、個性的だったりクセが強かったりするキャラクターの面白さだったのかもしれない。徳川慶喜を演じた山田裕貴の滲み出る情緒不安定が面白いし、ウーマンラッシュアワー村本大輔が演じた山崎烝はヤバすぎる。こういうクセ強キャラたちを"ずっと見てたい"と思った。
ところが残念なことに"時代を追っている"ので、終わる時にはスっと終わってしまう。シーンとシーンに連続性や繋がりがあまり感じられず、よってカタルシスもあまり感じられなかった。
なんか、土方歳三と共に彼の数年間を追体験したというよりは、タイムマシンに乗って土方歳三の人生のハイライトだけを見て回った感覚に近い。もとより2時間半に収めるには無理がある題材かもしれないし、アニメの総集編とは違うので終盤にカタルシスを求めるのも無理があるのかもしれない。