図師雪鷹

二ノ国の図師雪鷹のレビュー・感想・評価

二ノ国(2019年製作の映画)
1.5
これは…ちょっと酷い。


まず作画。アニメ映画であるにもかかわらず、あんなにキャラの動かし方が下手な作品は初めて観た。所々作画崩壊してるし。

演出も良くない。なんであんなにアングルが一辺倒なんだ。黒幕が自身の心の内をさらけ出す場面でああいうことをやられると、彼の凄みを全く感じなくなってしまう。



やっぱり一番やばいのは脚本。ツッコミどころを挙げればきりがないのだが、特筆すべきなのは、ハルとユウの仲違いの描写がものすごくいい加減だということ。その結果、ハルの頭のおかしさが際立ってしまっている。



そして個人的には、この映画の中で一番感情移入できるのが黒幕であるというところがちょっと辛い。
黒幕は、かつてエスタバニア(味方側の国)に滅ぼされたバデロニアという国の住人であり、エスタバニアをかなり恨んでいる。

問題なのは、エスタバニアがバデロニアを滅ぼした理由がかなり曖昧であり、なおかつみんな黒幕に少しの愛情も見せないことだ。そのせいで、エスタバニアという国は随分自分勝手だなと心の底から思った。
図師雪鷹

図師雪鷹